2020.6.11(木)受診 流産宣告
先週、赤ちゃんが小さいながらも心拍が確認され、安心した矢先でした。
8w2dの診察で、
『心拍が見えません。流産ですね。』
と先生から言われてしまいました。
心拍確認から1週間。
本来であればこの日でクリニック卒業の予定でした。
(大きくなっているかな…)
と少し不安な気持ちもありましたが、出血などの症状もなく、心拍も弱いながら一応確認されていたので前の週の診察よりも落ち着いた気持ちで受診していました。
先生に『流産ですね。』と言われた瞬間、すぐには呑み込めずに身体が固まりました。
「そうですか…。」
としか返す事ができず、ジッとモニターを眺める事しかできません。
超音波が終わって、診察まで待合で待っている時、ジッと一点を見つめながらひたすら今の状況を考え続けました。
まず思った事は、
(旦那に何て言おう…。)
でした。
しばらく時間が経って診察に呼ばれました。
赤ちゃんは先週から大きくなっておらず、心拍も止まってしまった。
自然に排出されるのを待つのか、手術をするか、どちらにされますか?と聞かれました。
お医者様が言うには、手術をする方が子宮がキレイになるから、よほど自然排出を希望していないかぎりは手術の方が良いとの事。
「じゃあ手術で。」
と答えました。
『他に聞きたい事はありますか?』
と聞かれたので、
「赤ちゃんは先週から全然成長してなかったんですか?」
と聞きました。
先生は
『先週から1㎜程は大きくなってました。先週は心拍も確認できていたので、先週から今日にかけての間に成長が止まってしまったのでしょう。』
と教えてくれました。
診察が終わって待っている間、もう動いてないお腹の中の子の事を考えました。
先週からこの日までに、私が気づかない間に死んでしまった…。
夫婦でお腹に手を当てて、生まれてきてからの事を話している時にも、この子の命はもう亡くなってしまっていた。
おいしい物を食べ過ぎてしまい、下痢になってしまった時、この子に負担をかけていたのかもしれない。
妊娠判定からちょうど4週間。毎日毎日少しずつ実感が湧いてきて、少しずつ素直に喜べるようになっていました。
妊娠判定が出ても、
(心拍が確認できるまでは何があるか分からないから手放しでは喜べない…)
とどこか緊張感を持って毎日を過ごしてきました。
それは、身体を気を付けるというよりは、ダメになってしまう可能性も大きい中で、心を守る自己防衛のような物だったと思います。
先週心拍がまだ弱いながらも確認出来た事で、少し安心感が出てこの先の事を具体的に想像するようになっていました。
母子手帳取りに行って、産婦人科を予約して、検診を受けて、夫の両親や兄弟に報告して、お腹が大きくなって、胎動を感じて、出産の準備をして、生まれて、成長して、一緒に遊んで…。
自分の中で想像に歯止めをかけていた子供のいる未来…。
先週の心拍確認以降、ぼんやりと考えるようになっていました。
夫とも、これまでは現実になるかならないか分からない未来の話を、ここ数年の子供がなかなかできない年月の中で、いつのまにか避けるようになっていました。
お互いそれが、毎回妊娠しなかった時のがっかりが大きくならないようにしていた防御策だったのだと思います。
妊娠判定からの4週間、夫とは赤ちゃんの事をよく話すようになりました。
夫はお腹の中の子を女の子だと言っていました。
なんとなく分かるのだと。
(何言ってんだか…)と思いながら、私はすごく幸せな気分になりました。
夫と赤ちゃんの話ができる事。一緒に想像できる事。
お腹に手を当てて、一緒に話しかける事。
すべてが幸せでした。
流産宣告は崖から一気に突き落とされた感覚でした。
崖に落ちて、心は傷だらけです。
心を無の状態にしてないと、すぐに涙が出てきてしまいます。
電話しようかとも思いましたが、夫には文章で知らせました。
読んだらすぐに電話をくれました。
『大丈夫か?』
と言われ、涙が溢れました。
自分もショックだろうと思うのですが、とにかく気遣ってくれます。
夫が仕事から帰ってきて、声を上げて泣きました。
あんなに楽しみにしていた夫がかわいそうで、
大きくなる事ができなかった赤ちゃんがかわいそうで、
喜びから突き落とされた自分がかわいそうで…。
妊娠を希望してから8年。初めての妊娠は流産となりました。
今回の流産で妊娠をあきらめるつもりはありません。
手術をして、身体を休めて、また移植に臨みます。
崖から一度落ちましたが、また崖を上ります。
流産の手術は6/16(火)です。