38歳不妊歴8年の鍼灸師によるブログ

38歳不妊歴8年。5年前に採卵2回移植1回、いずれも妊娠に至らず。2回目の採卵で18個の受精卵が菌により全滅し体外受精お休み。2020年体外受精再開し妊娠するも8週で稽留流産。その後胎盤ポリープと診断され、約4か月後に自然排出される。2021年1月から体外受精再開。2月に胚盤胞移植→陰性。3月の胚盤胞移植で陽性判定。2021年12月2日緊急帝王切開で出産。

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稽留流産-手術体験記-

2020.6.16(火)手術

6/11に流産と診断され5日後、ちょうど9w0dの日に手術となりました。

 

診断から手術の間にも出血は全くありませんでした。

 

朝9時に受付し、まずは看護師さんによる問診、次に診察を受けます。

手術の前に、本当に流産なのかどうか確かめる為に超音波を受けました。

 

夫は手術当日にも『もしかしたら万が一でも成長してるかも』

と言っていました。

それを聞くと胸が締め付けられるようで私は何も返せませんでした。

 

超音波を受けると、お医者様に

『やはり心拍が見えませんね。予定通り手術になります』

と言われました。

 

超音波の画像を見ると、卵黄嚢は大きくなっていましたが、肝心の赤ちゃんはやはり小さいままでした。

 

夫が見ても分かるように、看護師さんに頼んで今日の超音波の写真をコピーしてもらいました。

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診察が終わり、少し待ってから採卵や移植の時と同じ、リカバリー室に呼ばれました。

 

採卵や移植の時は不安の中にも希望が大きかったのですが、今回は全く違う気持ちでした。

長い目で見ればこれも次の妊娠に向けての準備とも言えますが、ただ悲しくて苦しくて前向きな気持ちにはとてもなれませんでした。

 

ただ、やっぱりリカバリー室のスタッフさんはとても感じがよく、ありがたかったです。

 

待ち時間は30~45分くらいとの事でした。

部屋に入ると着替えをして、ベッドの中で待ちました。

 

30分も経たないくらいで呼ばれ、トイレを済ませて準備室に入ります。

そこで点滴をしながら少し待ちました。

色々考えると泣けてくるので、できるだけ感情を無にして待ちました。

 

前の人が終わって、いよいよ手術室に入ります。

ベッドの横にいろんな器具が置いてあって、少し怖くなりました。

 

台に上がって心電図と指先に酸素を図る機械を付けられ、まずは超音波で赤ちゃんを再確認して下さいました。

 

『さっきの診察と同じですので、予定通り手術しますね』

と言われました。

 

膣の消毒をされ、いよいよ麻酔が入ります。

『少し薬入れましたが息苦しくないですか?動悸はすると思うんですが』

と先生に声をかけられ、

「動悸はしますが、息苦しくはないです」

と答えました。

 

(麻酔って動悸がするもんなんだなあ…)

そこで意識がなくなりました。

 

ぼんやりと意識が戻って、病室にいました。

ベッドに移される時、

「終わりましたか?」

と聞いたのを覚えています。

『終わりましたよ』

と看護師さんが答えてくれて、途端に涙が溢れました。

意識ははっきり戻ってなかったのですが、とにかく泣いたのは覚えています。

 

お腹が痛くて終わったんだなと実感して、猛烈に悲しさが襲ってきました。

 

泣きながらもう一度眠りました。

 

次に意識が戻ると、すごくトイレに行きたくなってました。

普段そんなに行かなくても大丈夫なんですが、点滴をすると近くなるのでしょうか。

 

ナースコールで呼ばしてもらってトイレに行きました。

出血は少し鮮血が付くくらいでした。

 

まだフラフラとするので横になり、ウトウトしていると手術して下さった先生が来られました。

 

先生の話によると、どうやら胎嚢は取り出したものの、出血の塊がまだ子宮内に残っているらしく、いきなり大量に出てくる可能性があるとの事。

それで排出されたらいいけど、残っている場合は再度摘出する必要があるかもしれないと言われました。

 

妊娠判定後の初回の超音波の時から『出血がある』と言われ続けていたので、それが関係あるんでしょう。

再度摘出ってまた手術するんだろうか…。

少し不安が残りました。

 

その後も少しウトウトして、点滴が終わった頃に看護師さんが来てくれました。

点滴を外してもらってもう一度トイレに行き、ゆっくり水分を飲んでしんどくなければ着替えて下さいと言われました。

 

ちなみに私は野菜ジュースをお願いしました。

他にもリンゴジュースとかお茶とかあるんですが、何となくいつも野菜ジュースを頼んでしまいます。

 

少しボーっとしていましたが、ふらつきは大分マシだったのでジュースを飲み干して着替えました。

 

携帯には主人からメッセージが入ってました。

終わった事を報告して、今日はおいしい物を食べようと送りました。

看護師さんには今日は消化の良い物を食べて下さいと言われましたが…。

 

着替えてナースコールを押すと、今後の説明に来てくれました。

今日の過ごし方や次回の予約の事を確認した後、

『よろしければ帰ってからご夫婦でご覧下さい』

と冊子を頂きました。

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少しめくってみましたが、

(あかんあかん、こんなん読んだら泣いちゃう!)

と思ってカバンにしまいました。

 

リカバリー室をでると毎回下界に無事戻った気分になります。

 

少し待つと薬局に呼ばれ、薬を受け取りました。

抗生物質ケフラールが2日分と

子宮を収縮させる薬のパルタンMが5日分

 

このパルタンMに悩まされる話は別記事で。

 

流産手術は保険が効きます。

今年に入ってからは毎回全額自費だったので、いくらなんだろうと思っていると、お会計は…

¥76,560💸

 

実は今回流産した赤ちゃんの染色体検査を希望していました。

それが¥60,500

流産の手術は¥16,060

でした。

 

手術自体も結構お高い…。

麻酔もするし、あれだけの事だからそりゃそうですよね。

 

染色体検査については、初めての流産の場合はやらない人の方が多いようなのですが、母体に原因があるなら早めに知りたいと思って受ける事にしました。

 

赤ちゃんが残してくれた情報を知りたいと思ったし、夫も調べた方が良いという意見でした。

6万円は高いですが、お金の事よりも今は今回の妊娠を次につなげたい気持ちの方が大きかったです。

結果は5週間後。

 

こうして私の初めての妊娠は幕を閉じました。

来てくれた赤ちゃんの事を思うと胸が苦しくなります。

 

ありがとう。また来てね。

他に何が言えるだろう。